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脂粉を分泌する器官(尾脂腺|びしせん/おびせん)
多くのインコに備わっている尾脂腺。背中の尾羽根の付け根あたりにある穴にあいた器官です。ここからケラチン質の脂粉と呼ばれる物質を分泌します。
脂粉とは尾羽の付け根付近にある尾脂腺という穴から分泌されるケラチンです。
とても細かい粉で、撥水、防虫、保温、他、さまざまな効果をもたらしています。
この尾脂腺から分泌された脂粉を嘴による羽繕いによって全身の羽へと展開させています。
また、脂粉には体内で生成されたビタミンD3も含まれており、二次摂取を可能とします。
ビタミンD3(コレカルシフェロール)は、太陽光の中波長紫外線(UV-B:波長280nm~315nm)により体内の7-デヒドロコレステロールを皮下毛細血管で
変質させて生成します。
ビタミンD3はカルシウムやリンの代謝に必須であり、サプリなどでも摂取可能とされますが、サプリのみで摂取していると紫外線から生成する能力は次第に
欠乏されていくとされています。
なお、紫外線UV-Bは厚さ6mmのガラスでも遮断率100%ですので窓越しではビタミンD3の生成は出来ません。
尾脂腺はビタミンA不足や細菌感染などから尾脂腺閉塞(尾脂腺詰り・尾脂腺炎)引きを起こすこともあり、皮膚や羽毛の乾燥や掻痒といった症状から
毛引きや羽齧り,自咬等などを誘発させる要因の1つともされます。
また、羽繕いをしない固体や、長期間エリザベスカラーを装着することで尾脂腺をメンテナンス出来ないために発症する場合もあり、カラーをつける場合には
飼主によるサポートは心掛けたいものです。
治療方法は、細菌感染であれば抗生剤や炎症止めの投薬、腫瘍性であれば外科的に摘出するのが一般的なようです。
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