羽は見た目も美しく、超軽量で機能美にも満ちた不思議な存在です。
そんな羽についてのウンチクです。
羽と羽根と羽毛の違い
羽と羽根と羽毛はそれぞれ意味合いが少しずつ異なります。
羽とは、身体と繋がっている状態の羽を意味します。
羽根とは、身体から抜け落ちた羽を意味します。
羽毛とは身体の表面に生える綿毛を意味します。
羽布団と羽毛布団の内容物がまさにそのままです。
ダウンジャケットのダウン(ダウンボール:綿毛)は羽毛の事です。
羽の生成
換羽(とや・かんう)の時期には、筒状になった成長過程の羽が見られます。
それを包んでいる鞘を羽鞘(うしょう)と呼びます。
羽はこの羽鞘の内側に髄質として形成されます。
抜けた太い羽の根元(羽軸)をよく見ると、空洞になった筒の中に乾いて固まった髄質を確認することが出来ます。
羽の生成
羽の成分はケラチンという細胞骨格を構成するタンパク質です。
羽として完全に成長すると血液の循環が断たれます。
すなわち生命としては切り離された存在になります。
鳥の死後も羽は朽ち果てることはありません。
羽が折れたり毛引きで筆毛を齧ったりして羽から出血することがあるのは、成長過程の羽には血液が循環して生きているからです。(肌からの出血は毛根を痛めたのか自噛行為です)
羽の生成
羽を顕微鏡で拡大して見ると、繊維が絡み合いチャックのように結合されております。
この細かい結合のメンテナンスを鳥たちは羽繕いで行っております。
どれほどの数があるのか、膨大な仕事量です。