Psittaciformes
通称鳥展。
特別展「鳥 ~ゲノム解析が解き明かす新しい鳥類の系統~」。
東京開催(国立科学博物館):2024年11月2日~2025年2月24日
愛知開催(名古屋市科学館):2025年3月15日~6月15日
google検索「鳥 ~ゲノム解析が解き明かす新しい鳥類の系統~」
現生鳥類を44目とした系統分類に沿った展示構成で、600点以上の剥製や骨格標本が並びます。
本物と見紛うような近年の剥製ではありませんが、幅広い内容で各目分類を網羅しています。
全体的な詳しい展示内容やレビューはネットに数多くありますのでそちらを検索してみてください。
インコやオウムは「インコ目」として9️種の剥製を展示。
少数で物足りないボリュームですが、馴染み深い種たちが並びます。
「科」の展示表記にはありませんが3科です。
内訳は、オウム科5種、ヨウム科2種、インコ科2種の合計9種。
フクロオウム科やヒインコ亜科などの展示はありません。
オウム科
オオバタン
コバタン
キバタン
クルマサカオウム
オカメインコ
ヨウム科
ヨウム
ベニコンゴウインコ
インコ科
オオホンセイインコ
シュバシサトウチョウ
これらを「インコ目」とした展示エリアです。
「オウム目」ではなく「インコ目」という表記に疑問を感じる方も多いでしょう。
どちらもインコやオウムを総括する目分類「Psittaciformes」の和名です。
同じ意味です。
なぜオウム目ではないのか?
鳥展においての分類名は「日本鳥類目録 改訂第8版」に準拠しています。
ここでは「Psittaciformes」を「インコ目」としているためです。
この目録は「日本鳥学会」によるです。
鳥展を監修された西海博士が分類には複数の権威があるとコメントされている通り日本でも当てはまります。
鳥展における鳥類組織の「後援」は4団体。
日本鳥学会、日本鳥類保護連盟、日本野鳥の会、山階鳥類研究所。
そのため「インコ目」となるのは必然です。
もちろん山階鳥類研究所の分類では「オウム目」です。
日本鳥学会は原則として日本に分布する鳥類が専門であり、オウムやインコについては管轄外です。
日本鳥類目録に掲載されているインコは5種のみです
- オキナインコ
- ダルマインコ
- オオホンセイインコ
- ホンセイインコ ssp. #ワカケホンセイインコ
- セキセイインコ
すなわち外来種として日本で確認されたインコたちです。
オウムの掲載もありません。
名称が異なる以外に違いはなく、世間一般的にはどちらでも何の影響もない話でしょう。
ただし標準和名とは可能な限り1つであるべきであり、二択であれば「オウム目」だとは思いますが
鳥展の影響で混乱される方がいたとしても、分類への興味の切っ掛けになれば良いですね。
このサイトでの分類名は今後も「オウム目」です。