菫舞う。

和名では菫色のスミレインコですが、スミレコンゴウインコとはまた違うスミレ色。

もともとはラテン語でFuscus = Brown(褐色,茶色)を意味する学名を名付けられています。

個体差で色合いのばらつきが目立つ類いですが、一見地味なようでいて美しい羽色です。

アケボノインコ属は普段あまり見えない臀部周りや翼の内側の色合いが派手やかなのも特徴です。

 

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アケボノインコ属図鑑 Pionus,ピオヌス,パイオナスの発音と由来

pionus アケボノインコ属について

いきなり逸れますが、ラテンアメリカとは南米を指すと思い込んでおりました。

北米メキシコ,カリブ海を含めた中米,ガイアナとスリナムを除いた南米を指す総称で、ヨーロッパによるイベリアのという意味合いだそうです。

ワイルドの輸出が厳しくなった今も例外的に二国が出来ている理由にも繋がります。


ラテンアメリカWikipedia

アケボノインコ属の仲間たちは、北アメリカ(メキシコ)からガイアナとスリナムも含めた南米に生息する中型インコたちで、ペットバードとしてはアケボノインコが特に人気です。

アケボノモドキ
アケボノインコとアケボノインコモドキ

アケボノインコ属を構成する基亜種

アケボノインコ属(Pionus)はアケボノインコをはじめとした9基亜種とその亜種から構成されます。

1.アケボノインコ ※基亜種+亜種1
2.アケボノインコモドキ ※基亜種+亜種3

3.シロガシラインコ

4.スミレインコ

5.ドウバネインコ ※基亜種+亜種1

6.バラガシラインコ

7.メキシコシロガシラインコ

8.ヨゴレインコ ※基亜種+亜種5

9.アオアケボノインコ ※アケボノインコの亜種から基亜種に昇格

*.サンゴバシインコ ※種ではなくヨゴレインコの亜種

それぞれについての詳細は別途個別の記事にするとして、ここではアケボノインコ属を総じた概要とします。

スミレインコ Pionus fuscus / Dusky parrot

アケボノインコ属Pionusの由来

世界共通の名称である学名でアケボノインコ属は「 Pionus 」と名付けられています。

Pionusの語源はギリシャ語で「太った」「肥えた」といった意味合いの「piōn (pionos)」です。

それが「Pionias」となり「Pionus」と変化したものです。

煮詰まった可愛らしいシルエットを比喩した由来で、「ぽってり」「ずんぐりむっくり」といったニュアンスでしょう。

シロハラインコ属は体長からすると卵も大きくぽってりしたものに感じます。

パイオナスとカイクー

また、シロハラインコ属の学名「Pionites」は「Pionusに似た」という意味合いです。

野生下でアケボノインコの基亜種とスミレインコの生息域はシロハラインコとズグロシロハラインコとも重複しています。

アケボノインコやスミレインコ、ズグロシロハラインコの3種は近年もワイルドが日本にも輸入されてきましたが、今後は益々難しくなりそうですね。

国内繁殖出来ているアケボノインコ属は、アケボノインコ,アケボノインコモドキインコ,ドウバネインコ,スミレインコ,メキシコシロガシラインコの5種ですが、アケボノインコ以外は血がとても少ない現状です。

アケボノインコ基亜種 Pionus menstruus menstruus

Pionusの発音 ピオヌス or パイオナス

このPionusの発音を巡っては「ピオヌス」or「パイオナス」で意見が二分される事が多いようです。

カタカナ表記にする事自体が正解ではないのでしょうが、あえて正解とするならば…

●学名Pionus は英語ではなくラテン語です。

ラテン語はローマ字読みが一般的なので「ピオヌス」と発音するのが正解です。

例:スミレインコ Pionus fuscus → ピオヌス フスクス

●英名の Pionus は英語です。

英語では「パイオナス」と発音するのが正解です。

例:スミレインコ Dusky Pionus →  ダスキー パイオナス

※現在の標準英名ではPionusをParrotに置き換えるため Dusky Parrot が正解です。

学名準拠であれば「ピオヌス」、英語準拠であれば「パイオナス」

アケボノインコ
なかよしアケボノインコ Pionus menstruus / Blue-headed Parrot

国際学会で喋っているのを私の頼りない耳で聞き取った限りではスペインなどのヨーロッパ人や南米人は「ピオヌス」、アメリカ人は「パイオナス」と発音されていました。

個人的には「ピオヌス」優先で、通じなければ「パイオナス」としています。

Lotus Feather
アケボノインコのmenstruus

ピオヌス パイオナス アケボノインコ属

アケボノインコの学名 Pionus menstruus の由来

語源は「menstrual」で、月経の意味だそうです(・Θ・)
アケボノインコは英名の別称で「Red-vented parrot」とも呼ばれます。
アケボノインコだけではなくアケボノインコ属全般の特徴でもあるのですが、尾羽の裏側(コヴァート)が鮮やかな赤色が広がっています。

アケボノインコ9

 

 

アケボノインコモドキの学名 Pionus maximiliani の由来

由来はドイツ人のMaximilian zu Wied-Neuwied/マクシミリアン・ツー・ヴィート氏に因んだ命名です。

 

ドウバネインコ
ドウバネインコ

ドウバネインコの学名Pionus chalcopterus の由来

chalcopterusの語源はギリシャ語の「khalkopteros」で、青銅や金属的な翼を意味します。

飛翔時に見える普段は隠れた翼の裏側の美しい青銅色の羽色を指したものでしょう。

英名ではその意図を汲んだ「Bronze-winged Parrot」と名付けられています。

和名では銅色の羽をしたインコ、ドウバネインコです。

銅色(あかがねいろ)は英語でCopper colorとなる10円玉の色です。

裏は取れていないのでおそらくですが、銅メダルがBronz Medalであるように、Bronzを銅色と訳したのでしょう。

Bronzを銅と訳しても間違いではないのですが、本来の意図からすると「青銅色(せいどういろ|Bronz color」)」でしょうか。

スミレインコの学名 Pionus fuscus の由来

ラテン語の「Fuscus」は「Brown(褐色)」を意味します。
和名やドイツ名など多くは紫色に因んだ綺麗な響きの命名をされていますが、標準英名はDuskyParrot(ゴミのインコ)と酷い命名に…

シロガシラインコの学名 Pionus senilis の由来

ギリシャ語の「seniloide」は「老人」で「白髪の老人」を意味します。

シロガシラインコ

メキシコシロガシラインコの学名 Pionus seniloides の由来

ラテン語の「senilis」は「年配」で、同じく「白髪の老人」を意味するようです。

メキシコシロガシラインコ

バラガシラインコの学名 Pionus tumultuosus の由来

ラテン語の「tumere」「tumultus」の品詞?が「tumultuosus」となったようです。
「騒がしい」を意味します。

バラガシラインコの絶叫を耳にしたことはありませんが、本気鳴きを耳にしたことのあるアケボノインコ属のみなさんは個人的にはかなり不快な耳障りさです(・Θ・)

ヨゴレインコの学名 Pionus sordidus の由来

ラテン語の「sordidum」で、「汚れ」を意味します。
スミレインコの英名よりはマシかもしれませんが、大概ですね(・Θ・)