オウムやインコの仲間で史上最大とされる「ヘラクレス・オウム」。
英国王立協会の学術誌「Biology Letters」において2019年8月7日に発表されたものです。
- ニュージーランド南島で発見
- 1900万年前の化石
- 脚の骨
- オウム目の仲間
- 体長1m、体重7kg
- 飛行能力は無い、または弱かった
- 肉食であった可能性もある
- 大きさと力強さから勇者ヘラクレスになぞらえて「ヘラクレス・インエクスペクタトゥス」と名付けられた。
- 学名:Heracles inexpectatus
- 通称:squawkzilla
この化石はニュージーランド南島のセント・バサンズSaint Bathansで発掘されました。
かつて湖が存在した場所で、これまでにも数々の化石が見つかっています。
今回の発表となった化石は、2008年に発掘されたものです。
発掘はされたものの、詳しく調査されないまま11年間放置されていました。
調査を行っている豪フリンダース大学のフリンダース大学のトレヴァー・ウォージー教授によると、研究室の学生が偶然に発見したものだそうです。
ニュージーランドには現存するオウム目で世界最大種であるフクロオウムが分布しています。
カカポと呼ばれる飛べない鳥です。
また、太古のニュージーランドには巨大鳥モアも生息していました。
モアの体高は3m近いものだと考えられています。巨大で飛べない鳥の楽園だったのでしょう。
ヘラクレスオウムはカカポをドードーのサイズにしたような様相で、体高1m、体重7kgと考えられています。
見出し写真のシトロンインコの体高が10cmちょっとで、タペストリーのズグロシロハラインコくぴ~の体高は70cmです。
このタペストリーより更に30cmもデカイですが、小柄なものならこれぐらいもいたかもしれません。
ヘラクレスオウムからは逸れますが、鳥類として史上最高に重い鳥とされているのはVorombe(Vorombe titan)です。
体高はモアと大差のない3mですが、推定体重は536~732kg、最大860kgと考えられています。
2018年まではエピオルニスの仲間だと考えられていましたが、ボロムベは別属の別種となりました。
どちらも象鳥と呼ばれ、マダガスカルに分布していました。