ハナレインコ図鑑|Collared lory,Phigys solitarius

フィジー固有種の襟付きローリー、クラことハナレインコ。

分類:Phigys ハナレインコ属

和名:ハナレインコ

漢字表記:離鸚哥

英名:Collared Lory

別称:Solitary Lory , Ruffed Lory , Fujian Lory

フィジー名:Kula クラ

学名:Phigys solitarius

性差:メスの方が冠が薄いとされるが明確ではない?

Size:20cm 71-92g

亜種:無し

原産:フィジー

RED-List LC 2016

CITES Appendix II

オセアニアに浮かぶ300以上に及ぶ島国「フィジー」の固有種にして

他に同属をもたない一属一種のローリー「ハナレインコ」。

但し、ムスメインコやコンセイインコを彷彿させる通り、近年ではVini(ムスメインコ属)とする説もあります。

学名の矮小名「solitarius」は孤独や独立といった意味で、レユニオンドードーなどにも用いられています。

和名のハナレインコ(離鸚哥)の由来もそのあたりを意味するのだと思うのですが、信頼できる根拠のソースは今のところ探せておらず。

英名では襟付きのローリー「Collared Lory」と名付けられており、地元であるフィジーでは「kula(クラ)」、サモアでは「ula(ウラ)」と呼ばれています。

フィジー初のチタンコインにハナレインコが描かれているなど、地元での知名度も高いのでしょう。

ハナレインコ

野生下での主食は果物,蜜,花,種子とされています。

沖縄にも生えているマメ科の落葉高木デイゴやココヤシ、世界三大花木のカエンボクなどで、ほかにマンゴーなどを食べているそうです。

絶滅のおそれのある野生生物のリスト「RED-List」ではLC(低危険種)で、フィジーでの生息数は比較的安定しています。

野生下では通常5~15羽、最大で50羽ほどの群れで賑やかに行動するそうです。

フィジーはイギリス連邦で、サモアはアメリカ領。インドネシアからは離れているので他の希少ローリーよりは密猟も少ないのかもしれません

フィジーはイギリス連邦加盟国で、経済水準は低いながら食に豊かでドラッグや銃も規制されており、島数こそ多いながら狭い島国のため治安は良い方とされています。

すぐ隣国のサモアはアメリカ領でありながら警察官ですら銃の所持が禁止されているという驚くべきところです。

そのためネバードウォッチなどでも人気の場所で、現地で野生のハナレインコを見る敷居はそう高くはありませんが、飼育環境下で一般公開されているハナレインコは世界でもごく少数です。

フィジーのビティレブ島「クラ・ワイルドアドベンチャーパーク(クラ・エコパーク)」

ドイツ「ヴェルトフォーゲルパーク

フランス「ボーヴァル動物園

アメリカ「サンディエゴ動物園

などで、特にクラ・パークは映像でみる限りかなり飛び回っていて面白そうです。

繁殖の難易度は高い

あまりにも特徴的な可愛さのハナレインコはローリーマニアなら誰もが知るような人気の高いインコです。

原産がイギリス連邦でサイテスも2類ながら正規流通は殆どありません。

ヨーロピアンローリーブリーダーズでも繁殖はされているようですが、難しいようですね。

ハナレインコのヒナも一度は見たみたいものです。

 

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セネガルホンセイインコ図鑑|African rose-ringed parakeet,Psittacula krameri

オウム目でもっとも広く分布しているホンセイインコの基亜種、アフリカ側の「セネガルホンセイインコ」。

分類:Psittacula ホンセイインコ属

学名:Psittacula krameri krameri

英名:African rose-ringed parakeet

和名:ホンセイインコ,セネガルホンセイインコ

性差:♂首に輪の柄模様が濃く出る ♀模様が薄いほか尾羽根が短い

Size:34-43cm , 95-140g

原産:アフリカ|セネガル,ギニア,ウガンダ,スーダン,エジプトほか

RED-List LC 2016

CITES:無し

セネガルホンセイインコは日本であまり流通することはありませんが、古代ローマ人もペットとして飼育していたインコで、ホンセイインコマニアにとっては基本となる存在でしょうか。

このホンセイインコには基亜種のほか3種の亜種がいます。

見かける機会は激減しましたがそれでもポピュラーなワカケホンセイインコはインド半島とスリランカに生息する亜種で、古くは古代ギリシャ人が飼育していた記録があり、日本でも1960~80年にかけてのインコブーム時に猛烈な数の輸入がありました。

ホンセイインコは外来種としても世界に広く定着していますが、元々すべてのオウム目の中でもっとも世界に広く分布しています。

RED-Listの地図では外来種としての生息地も表記されています。

Psittacula krameri  Rose-ringed Parakeet ホンセイインコ

P. k. krameri
African rose-ringed parakeet
セネガルホンセイインコ /ホンセイインコ
黄色●鳥:セネガル,ギニア,ウガンダ,スーダン,エジプトほか

P. k. parvirostris
Abyssinian rose-ringed parakeet
エチオピアホンセイインコ
水色●:エチオピア,スーダン,エリトリア,ジブチ
基亜種より小型で嘴の色が明るめ

P. k. borealis
Boreal rose-ringed parakeet
キタワカケホンセイインコ
茶●:アフガニスタン,パキスタン,インド,ネパール,バングラほか
基亜種より大型で全体的に淡い

P. k. manillensis
Indian rose-ringed parakeet
ワカケホンセイインコ/ツキノワインコ
緑●:スリランカ,インド半島
キタワカケよりも襟が濃くて下顎が黒い

流通しているホンセイインコは殆どがワカケホンセイインコですが、よほど目が肥えていなければ単体で4亜種や混血を区別するのは困難でしょう。

派生の枝分かれとしては、アフリカのホンセイインコからインドのワカケホンセイインコやモーリシャスホンセイインコ(シマホンセイインコ)が分岐したとされています。

ホンセイインコは野生下において繁殖パートナーを固定化することに固執しないともいわれます。

また、巣の場所の競争率が低い寒い時期に別の相手とで2クラッチ目の繁殖をすることも珍しくないとか。

それらの要素は外来種として世界中に定着している要因の1つかもしれません。

また、必ずしもそうではないでしょうが、飼育下において凶暴化したり目をかけなければ離れやすい傾向が高いといわれるのもこの性質によるところかもしれません。

山階鳥類研究所の創設者である山階芳麿侯爵の辞典には亜種表記が無くひとまとめで「ホンセイインコ」とされているため、基亜種となるセネガルホンセイインコは「ホンセイインコ」が厳密には正しい標準和名なのでしょう。

ただ、種名=総称となるため、コンゴウインコを便宜上アカコンゴウインコと呼ぶのと同様にセネガルホンセイインコが妥当でしょう。

ホンセイインコは漢字表記だと「本青鸚哥」で、由緒ある文献による裏はとっていませんが「本当に青い(現代でいう緑)」という意味。

英名のAfrican rose-ringed parakeet は、和名でいうところのオスの首にある輪掛(ワカケ)模様からで、ワカケホンセイインコと同じ意味。

学名 Psittacula krameri は種小名をカタカナ表記すると「クレイマー」です。

もちろん苦情ではなく、この種小名の由来はドイツ人の医師で学者の「Wilhelm Heinrich Kramer」に因んだものです。

ただ、このウイリアム ハインリッヒ クレイマー博士がホンセイインコと直接関わっていたわけでは無く、友人のイタリアの医師が名付けたもの。

学名はこの手の種の特徴と全く直結しないものが多いのが難点…

 

旧ミドリズアカインコ亜種P.f.minor図鑑|Cordilleran Parakeet , Psittacara frontatus minor

ミドリズアカインコから独立昇格した和名の無いインコ「Psittacara frontatus minor

分類:Psittacara属

学名:Psittacara frontatus minor 旧:Aratinga wagleri minor

英名:Cordilleran Parakeet(minor) , Carriker's Conure

和名:無し

Size:34-36cm , 162-217g

原産:南米|ペルー

RED-List NT 2016 (2014~登録)

CITES:Appendix II

このインコに和名はありません。

以前はミドリズアカインコの亜種でしたが、種に昇格しました。

便宜上ミドリズアカインコのカテゴリにいれていますが、分類は別種です。

このPsittacara frontatus minorはミドリズアカインコよりも小型で、頭部の赤色が少ないのが特徴です。

ミドリズアカインコの亜種だったときの分類は「Aratinga wagleri minor」で、もう1亜種の「Aratinga wagleri frontatus」との2亜種で一緒に新種「Psittacara frontatus」へ昇格。

Psittacara frontatus
Psittacara frontatus frontatus Cordilleran Parakeet エクアドル西部,ペルー西部
Psittacara frontatus minor Carriker’s Conure ペルー

基亜種となるのは、この写真とは違う方です。

原産はペルーで、上記地図はミドリズアカインコの亜種としてですが、

下側の赤い●が基亜種 P. f. frontatus の生息地

その上側の水色の●が当亜種 P. f. minor の生息地

コロンビアやベネズエラ側がミドリズアカインコの生息地

アンデス山脈の低地から2~3000m級の高度でも観測されており、急斜面の崖に20~300羽での共同塒を構えるようです。

亜種は明確ではないと思われますが、1982年にペルーから1万6千羽が輸出されたとされています。

特にベネズエラ側のミドリズアカインコは激しい貿易の対象になっているようです。

 

旧ミドリズアカインコ