ネズミムネウロコインコ図鑑|Greybreasted_Parakeet|Pyrrhura_griseipectus

ネズミムネウロコインコについて

野生下での絶滅は秒読みとされていたブラジル固有種。

以前はホオジロウロコインコの亜種とされていましたが、2005年に別種として独立昇格。

分類:Pyrrhura ウロコメキシコインコ属

学名:Pyrrhura griseipectus

英名:Greybreasted Parakeet , Greybreasted Conure

和名:ネズミムネウロコインコ

別称:ハイムネウロコインコ

性差:x

Size:23cm,50g

分布:ブラジル北東部|セアラ州,アラゴアス州,ペルナンブコ州で分断的に点在

REDList EN (2017にCRからダウン)

CITES:Appendix II

ネズミムネウロコインコはホオジロウロコインコ(Whiteeared Parakeet,Pyrrhura leucotis)の亜種から別種として独立昇格しました。

相違詳細はこちらに↓
https://web.archive.org/web/20070224143913/http://www.museum.lsu.edu/~remsen/SACCprop181.html

同様にアオビタイホオジロウロコインコとチュウブホオジロウロコインコも昇格しています。

ネズミムネウロコインコはブラジル固有種で、北東部の僅かなエリアに分断されて分布しています。

ブラジルの人口は1940年には2千万人程度でしたが2014年には2億人を突破しており、自然環境の衰退も非常に厳しいとされていますが

ネズミムネウロコインコの場合は、生息地がコーヒー農園の開拓によって激減。

実に13%にまで消失と分断化され、密漁もあって一時期は確認出来る数が推定250羽にまで減少しました。

IUCN REDListでは野生下における絶滅危惧種の最上位Critically_Endangered(CR)「絶滅寸前」(絶滅危惧IA類)とされ、絶滅秒読みとも言われていました。

しかし、近年は保全活動の成果が実を結び、生息数は徐々に回復しつつあります。

2017年にはレベルが1段階格下げされてEndangered(EN)「絶滅危機」(絶滅危惧IB類)となりました。

ネズミムネウロコインコの保全活動については2018年に参加した国際オウム会議ことIX International Parrot Convention 2018で「最も成功している保全活動」の1つとして取り上げられていました。

ネズミムネウロコインコの保全活動報告によると、2017年には51羽が孵化して38羽の巣立ちに成功。

そして2018年には340羽の雛が孵って234羽が巣立ちに成功し、250羽程度にまで減少していたものが1,000羽以上に回復しているそうです。

巣箱の設置開始当初はミツバチやスズメバチが驚異であったり、巣箱の素材や設置方法など、試行錯誤続きのレポートも興味深いものでした。

ネズミムネウロコインコとワキアカボウシインコ、後ろにショウジョウトキ

インコの保全活動では大原則の3項目(地域の保全教育,生息地帯の保護,巣箱の設置)と政府を巻き込んだ法の整備が強い後押しになりますが

2005年にホオジロウロコインコの亜種から独立種として昇格された事も非常に重要な出来事でした。

系統分類で亜種から種へ昇格することは、保全にとっても大きな意味をもつという側面を思い知らされました。

ネズミムネウロコインコの人工繁殖は安定した成果があり、欧米ではブリードされたものが流通もしています。

華のある外見ではないので、よほどのマニアにしか需要は無いだろうと思いますが、ワイルドはもう入らない絶滅寸前種と考えれば私には驚くほどの安価に感じられます。

金額には触れませんが、卸価格でシンジュウロコインコの3倍ほど。

希少種ですがサイテスII類でブリーディング流通も存在しており、日本でも物好きがいればいつか入る機会はあるかもしれませんね。

シンジュウロコインコと比べると一回り二回りは小柄で、一般的に馴染み深いホオミドリウロコインコで稀に見かける超小ぶりぐらいのサイズ感。

角度によってはアカオウロコインコの色合いを少し彷彿しますが、そこまで艶やかさはありません。

ネズミムネウロコインコの学名はPyrrhura griseipectus

この種小名「griseipectus」の由来はラテン語で2つの単語「griseus」&「pectus」を組み合わせたもの。

英語では「grey」&「breast」で、標準英名はそのまま「Greybreasted_Parakeet」。

別称のハイムネウロコインコはこの直訳なのでしょう。

灰色と鼠色は厳密には微妙に違う色で、灰色は黄味がかった色で、鼠色は青味がかった色だそうです。

インコの標準和名で鼠色を名付けられたものには、ネズミガシラハネナガインコ,コイネズミヨウム,ネズミエリボウシインコなどがいますが

標準和名として灰色を名付けられているインコはハイガシラホンセイインコだけでしょうか。

 

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