アズテックインコ図鑑 Aztec Parakeet,Eupsittula astec

このインコに標準和名は無いはずですが、英名からそのまま「アズテックインコ」が妥当でしょうか。

メキシコインコ属(Eupsittula)の仲間で、南東メキシコから西パナマあたりのカリブに生息し、サイズはおよそ21.5~25cm、73~85g。

このアズテックインコは分類上で「独立種」か「亜種」かで見解が二分しています。

次第に独立種Eupsittula astecとして統一されていくと思われます。

独立表記■IUCN(国際自然保護連合),World Parrot Trust,ほか多勢
Eupsittula nana Jamaican Parakeet ジャマイカインコ
Eupsittula astec
E. a. vicinalis メキシコ北東部の亜種
E. a. astec 基亜種 Aztec Parakeet アズテックインコ

RED-List LC 2014
亜種表記■IOC(国際鳥類学会議)ver8.2
Eupsittula nana
E. n. nana Olive-throated Parakeet チャムネメキシコインコ
E. n. vicinalis  メキシコ北東部の亜種
E. n. astec 亜種 Aztec Parakeet アズテックインコ

生息地は下記の地図での水色○印のあたり

 

ロロパークでは「Aratinga nana astec」というクサビオインコ属時代の古い看板ですので、これは亜種表記になります。

 

これがもし基亜種Eupsittula nana nana チャムネメキシコインコだったなら先のエリマキボウシインコハシグロボウシインコに続いて3種のジャマイカ島固有種インコの残り1つになっていました。

このチャムネメキシコインコの英名は「Olive-throated Parakeet」なのですが、直訳和名にすると「チャノドメキシコインコ」になります。

チャノドメキシコインコ(サントメインコ|Brown-throated parakeet )と被ってしまいます。

こういうのは英名と和名の繋がりが特にややこしくなります。

ジャマイカ繋がりもこれで切れてしまいそうですが、ジャマイカでは外来種としてテリルリハインコが増えているそうです(・Θ・)

 

チャノドインコについて Brown-throated parakeet,Eupsittula pertinax

チャノドインコ|サントメインコ Brown-throated parakeet,Eupsittula pertinax

喉の茶色いインコ、チャノドインコ。通名はサントメインコ。

分類:オウム目インコ科メキシコインコ属チャノドインコ

学名:Eupsittula pertinax 2013分離
旧学名:Aratinga pertinax

英名:Brown-throated parakeet
別称:St Thomas conure
和名:チャノドインコ
別称:サントメインコ,チャノドメキシコインコ(誤名)
Size:17-20cm 76-102g
RED-List LC
原産:中南米|中米コスタリカ,パナマ等~南米ベネズエラ,ブラジルほか

亜種
Eupsittula pertinax
E. p. aeruginosa コロンビア北~ベネズエラ北西。橙無しで暗い
E. p. arubensis アルバ島。目と額が橙。茶喉
E. p. chrysogenys ブラジル北西|ネグロ川とイサナ川分岐付近
E. p. chrysophrys ブラジル:ロマイア付近に生息
E. p. griseipecta コロンビア北東。橙無しで額が白い(†絶滅)
E. p. lehmanni エルトゥパロ国立公園南側
E. p. margaritensis マルガリータ島。目元だけ橙。茶喉
E. p. ocularis コスタリカ~パナマ。目下橙
E. p. paraensis ガイアナとブラジル国境付近。目周り橙、暗く濃い
E. p. pertinax 基亜種。スリナム。顔面橙。茶喉
E. p. surinama ベネズエラ北東~ガイアナ。目元から嘴へ橙。流通多?
E. p. tortugensis ベネズエラ北部
E. p. venezuelae ベネズエラ。目元が僅かに橙
E. p. xanthogenia ボネール島。頭頂部も橙。茶喉

個体/亜種による差は大きいのですが、オレンジ色の美しい南米に生息するコニュアの仲間です。

喉付近の色が茶色いことから英名「Brown-throated parakeet」となり、標準和名もそのまま「チャノドインコ」です。

英名の通称「St. Thomas conure (セント トーマス)」からサントメインコと呼ばれることもあります。

チャノドメキシコインコとも呼ばれていますが、ホオミドリウロコインコがホオミドリアカオウロコインコと呼ばれるのと同じく間違って浸透した誤名です。

チャノドインコはつい最近までAratingaクサビオインコ属に分類されていましたが、2013年にEupsittulaメキシコインコ属へ転属しました。

チャノドインコの亜種数は全オウム目の中で2番目に多い14亜種とされています。

それぞれの亜種に対する個別の和名は付けられておらず、すべてチャノドインコです。

亜種の1つ、コロンビア亜種(E. p. griseipecta)は絶滅した可能性が濃厚です。

生息域が狭いわけではないのですが、これだけ亜種の種類が多いことからすると意外ではあります。

亜種の差はオレンジの面積で、殆ど無いものから頭部全体に広がっているものまで幅広く存在します。

もっとも派手な亜種はボネール島に生息するEupsittula pertinax xanthogenia で、顔の大部分がオレンジ色で覆われます。

もっとも多く流通していると思われるのはベネズエラ北東~ガイアナに生息する亜種Eupsittula pertinax surinama や地味なEupsittula pertinax paraensis だと目星を付けておりますが、確証には至っておりません。

チャノドインコの亜種Eupsittula pertinax surinama

亜種名が確実に正解だというものを数多く見る機会があれば少しは目を肥やせるかもしれませんが、相当ハードルが高いです。

チャノドインコの基亜種Eupsittula pertinax pertinax

チャノドインコはオレンジフェイスのコニュアとして古くから人気があるような無いような存在という印象ですが、個人的にはとても好きなインコの1つ。

神経質気質な個体が多いような印象もあり、もう1つメジャーになってもいませんが、とても可愛く面白い好きなインコの1種です。